外壁塗装の際に、シーリングを打ち直します。
ミサワホームのシーリングには当時オート化学工業の1液ウレタンシーリングが使用されておりました。
今回も同じ仕様にて打ち替えします。
本来なら変性シリコンを使用するのですが、塗装を前提とすることでウレタンシーリングを使用することができます。
もちろんノンブリード製品。
よくサッシの下際から雨染みが目立つ建物がありますが、あれはシーリングを柔らかくする成分の可塑剤が表面に出て変色する現象です。
当時は変性シリコンのノンブリードタイプが発売されておりませんでしたので、ミサワホームはウレタン1液ノンブリなのだと思います。
もちろんサイディングの変形に合わせた追従性を考えると変性シリコンなのですが・・・・。
既存撤去、清掃、バックアップ装着、養生、プライマー塗り、シーリング充填、ヘラ押さえ、養生はずしの工程で完成となります。
コーキング撤去中↓
塗装工事をするときには、建物に合わせた材料・工法・工程を慎重に選定する必要があります。
ただ単に塗装するだけなら、だれにでもできます。
我が社では、現在の状況 使用材料 使用箇所を適切に判断し工法・材料の判断を下します。
よくこの部材塗れますか?と聞かれますが、基本的に何でも塗れます。
でもすぐに剥がれますよ!と忠告します。
塗ろうと思え水にでも塗膜ははれますが、流れるのと同じです。
金額だけで判断して安い塗装業者に仕事をお願いする方が多いですが、塗装屋さんはあくまで塗装屋さんです。
塗装のプロですが建築のプロではありません。
そこで塗装を行う上での注意ポイントを下記にしるしますので参考にしてください。
1 屋根の塗料の選定
既存の劣化が激しい場合は強溶剤がお勧めです。(ただし匂いも強烈です!)近隣トラブル注意。
近年は脱溶剤傾向で、弱溶剤または水性を選ぶ場合がありますが、既存の状態をよく見て判断すること。
2 屋根縁切り又はタスペーサの装着必須!!!!
これを知らない業者とは仕事をお願いしないほうがよいです。(完全に素人)
勾配により縁切りしないと判断する業者もいますが、完全に間違いです。
現に6寸勾配の現場で縁切りしていない家屋から漏水がありました。
カッターで塗膜を切る作業でもよいですが、株式会社セイムのタスペーサーがお勧めです。
01~03と種類がありますので、塗料との相性、屋根の状態をみて選定してください。
3 雪止めの設置
屋根を塗装すると表面がつるつるになります。
よって本来ならざらざらしているコロニアル屋根表面の摩擦係数が下がり、雪が滑り落ちます!
自身の宅地内に滑り落ちるのならまだいいのですが、隣の家屋の破損・車両の破損などがあっては思わぬ近隣トラブルになります。
雪止めメッシュを適切な位置に取り付け、近隣対策もしっかりしましょう。
4 陸屋根仕様の注意
これが1番多いです。
屋上が陸屋根で防水してある家屋で、防火・準防火・22条地域での材料選定ミスです。
町のリフォームやさん、塗装屋さん、防水屋さんがリフォームした現場のほとんどが、このことを知りません。
基本的に不燃材料で覆う、又は防火認定工法での工事が必要です。
違法な工事がしてあることによって、火災が起きたときに保険請求を拒否される恐れもありますので注意が必要です。
どうでしょうか?
たかが塗装工事でもされど塗装工事なのです。
塗装工事は短工期で工事が完了するので、色々な業者が参入しております。
塗装、防水に限らずサイディングのこと(直打ちか金具か?・通気工法か?)なども書き出したら長文になりますので、今回は割愛しますが、
とても難しい工事なのです。
自分の仕事に責任を持てる業者を選定してください。
あなたはどの業者に仕事をたのみますか?